秋の雲一つない空。少しづつ緑の葉も色づき始めています。
さて昨日10月30日日曜日には、三年ぶりに「乙島祭り」が開催されました。
この乙島祭りは約700年の歴史があると言われ、
倉敷市の重要無形民俗文化財に登録されています。
舞台である乙島神社は玉島の工業地帯や港を見渡せる丘陵地に鎮座しています。
かつて港町として栄えた玉島地区を悠然と見渡せる場所…そこには港町の発展と海の安全の祈りがあったのでしょう。
乙島神社の成り立ち等はまた別の機会に紹介できればと思います。
暗闇に浮かぶ提灯の明かりが赤い御神輿をより一層みやびに映し出しますね。
この長い石段を御神輿が多くの青年に担がれて上がっていき、乙島神社に宮入していきます。
10月最終週の土曜日は玉島地区の各町内をこの御神輿が移動し、住民の方々にその勇ましい姿を見せてくれます。
そして最終日の日曜日夜の宮入はこのお祭りのピークであり、玉島から人が消え、この乙島祭りに大集結。(過疎化とはなんだったのか…)
コロナという試練の中開催された活気のあるお祭りに元気を頂いた方も多いのではないでしょうか。
さて、この翌日職場や学校では、「乙島祭りだったから今日はお休みします」
という、どこかのドラマのタイトルを彷彿させる地域ならではの現象が起こります。
私が中学生の時、乙島祭りに参加した同級生が学校を休み、先生が
「あれだけ休むなと言ったのに」
と怒りながら、その同級生を学校に召喚していました。
校則で禁止されている、染髪、眠そうな顔でありながらお祭りを支え切ったという
達成感。先生の生活指導を終えて教室に入る青年。
次の日の学校では多くの大人に混じって、お祭りに参加した青年はちょっとした
ヒーローでした。
やはり若者の力は多くのエネルギーがあり世の中を変えていく力があると思います。
その若者達の力を信じ導く役目が私たち大人。
「近頃の若いやつは」などと言わず若者の成長と失敗を寛容に見守る社会であって欲しいと思います。
だからと言って休んじゃだめだよ(笑)
マイブームの正岡子規の名言を結びにして今日のブログを終わらせたいと思います。
「明治維新の改革を成就したものは、20歳前後の田舎の青年であって、幕府の老人ではなかった」
正岡子規